休みの日は二人でデートなんかして、菜々はあたしに構ってくれなくなったり……


「菜々!
もし、菜々に彼氏が出来ても絶対あたしの事忘れたりしないでね!
いっくんとのデートでもあたしを忘れないでね」


「もう、何くだらない事をいつまで言っているの。
もう終点だよ」


くだらなくなんてないよ。
大事な大事な菜々がいっくんに取られでもしたら……



「菜々ー、忘れないでたまにはあたしとも遊んでね」


「はいはい、わかったから降りるよ」


本当に分かったのかな?
何度も言うけど、男女の友情は成立しないんだから。


告白するならやっぱりいっくんが言うよね。


見た感じ菜々はいっくんが好きではなさそうだし。

いっくんも苦労してるのかな?




「まお、あんたに“お迎え”が来ているよ」


「………お迎え?」


それは一体なんの事だ?


菜々は改札口を抜けてすぐに見える大きな柱を指差した。