やっぱり、そうだったんだ。


あたしが入院する前は『ペットボトル』なんて聞いた事無かったもん。



「ペットボトル……つっても、品揃えは一般の自販機とは変わらないんだけどな。
ただ学校の方が値段が少し安いくらいだな。

まおちゃんも退院して学校来たら愛川に連れていってもらいな」


「うん、そうする」



自動販売機が入ったのは本当。


学校だから品揃えは他と違うのかと思ったけど、あまり変わらないんだ。


値段が安いって言うのはちょっといいかも。



「あっ、まおちゃん急いだ方がいいかも」


「何で?」


今まであたしのペースに合わせて歩いてくれたのにどうして急に焦るの?


焦らなくたってエレベーターは逃げないよ?



「愛川と樹がエレベーターのドアを開けて待っている」


もう二人は着いたの?
早すぎるよ。


ちょっとペースアップだ。