「全部分かったし、ちゃんと挨拶するよ」


いつ以来だろう。
いっくんがあたしに笑ってくれた。


うぅ~~~。
やったー!


あんな寂しくて、切ない生活はもうこりごりだ。



「良かったー。
これで前みたいにいっくんと過ごせるね」


「まおが最初っから全部話していればあんな風にはならなかったよ」


クイッと口角を上げでイタズラっぽく笑った。


ゲッ。
そんな事言うの。


さっき全部話したじゃん。


その話はもう終わりッ。
おーわーりー。


「ねえ、そういえば……
陽太くんと優ちゃん、遅くない?」


からかわれるのが嫌であたしは思いっきり話を反らした。


「あー、そういえばそうだな。
あいつらどこまで行ってんだよ」


「売店に行ってみよ?」


「そうだな、ちょっと行ってみるか」



いっくんと部屋で話していても良かったんだけど、せっかく優ちゃんと陽太くんが来てくれたんだ。


二人とも話したいな。