「二人と一緒に行っちゃダメか?

樹はなんか機嫌が悪いみたいだから」


いっくんが機嫌悪い原因って……あたしのせいだ。


あんなヒドイ事を沢山言ったから機嫌が悪いんだ。



「ダメかな?」


「ダメじゃないよ……」


やっぱり、いくら優しい陽太くんでも機嫌の悪いいっくんとは一緒にいたくないか。


いっくんは機嫌が悪いと本当に話さなくなるからな……


それに『話しかけるなオーラ』を放っているから、近くに居づらいか。



ゴメンね、陽太くん。


いっくんとの関係をちょっと……結構悪くしたみたいだね。



「それじゃあ、俺は教室に戻るわ」


「ゴメンね、いっくんとの事で迷惑かけちゃって」


「気にしなくていいって。
それじゃ」


手を振って陽太くんの小さくなる背中に向かって心の中でずっと謝り続ける。



迷惑かけてゴメン。

心配かけてゴメン。

いっくんとの関係を悪くしてゴメン。