会社へ行くサラリーマンや、学校へ行く学生。
右や左に行き交う人の波を避けてバス停を目指す。
あたしの学校はバスで10分程度、歩いて15分程度の位置にある。
「まーおー」
発見! 菜々と別れてからは高校の友達と一緒に登校。
「優ちゃーん」
愛川 優(アイカワ・ユウ)こと、優ちゃんが元気に手を振ってバス停で待っていてくれた。
学校付近に住んでいる優ちゃんは毎朝バス停であたしが1人にならないように待っていてくれる。
そして、優ちゃんの隣りには優ちゃんと中学からの友達“陽太くん”もいる。
桐谷 陽太(キリタニ・ヨウタ)くんは、いっくんの友達で同じクラスの子。
何度か話したことがあるけど、とっても優しくていっくんとは大違い。
いっくんは「教科貸して」って借りに来て何度か貸したことがる。 でも、あたしが「貸して」って頼むと貸してくれない。
でもそんなとき、いつも陽太くんが貸してくれるんだ。
いっくんにもその優しさを見習ってほしい!



