雨。


ゆっくりと地面を濡らしていく雨を、俺は窓から眺めていた。



Sランク任務終了から、早一週間が経過。


悲しいことに、報酬はゼロ。



護衛に失敗した挙げ句、手続きせずに勝手に新たな任務契約を結んだから…らしい。


さらに、勝手に暴れすぎた為、一週間の謹慎処分を食らった。


最悪だ。



…てなわけで、俺は今、時間屋の待合室でふてくされていた。


「謹慎処分の空雅くーん」


梶先輩が、ニヤニヤしながら部屋に入ってきた。


「…冷やかしなら間に合ってますよ。ってか、今日から復帰ですから」


「うわー、不機嫌」


ケラケラと笑ながら、梶先輩は俺の近くに座る。


「で。愛しのお嬢様とは、その後どうなった?」


…それが本題か。


俺は適当にアハハと笑う。