時間屋


…つもりだった。


「誰だ貴様!!」


「…げッ」


運悪く、一人のガードマンに見つかった。


すぐに警報が鳴り響き、ぞろぞろとガードマンが湧いて出る。


「…っざけんなよ~」


半分涙目になりつつも、再び全力疾走な俺。


向かって来るガードマンをかわし、時に蹴っ飛ばしつつも廊下を駆ける。


「…ったく、無駄に広いんだよッ」


さっきから、何度も同じとこ駆け回ってる気が。


俺が壊した花瓶が目印になってるし。



ここで俺は、考える。


もし、中川が…奪還を考慮に入れてるとしたら?


北条がしたように、志乃をどこかに隠すか?



…いや、


中川は志乃を異様に欲しがってた。


隠すよりも、一番豪華な部屋を与え、気を引こうとするんじゃないか?



「…一番、でかい部屋!!」



あの、人を見下すのが好きそうなやつだ。


最上階の奥の方に自分のでかい部屋を持ってるに違いない。