「待てよ!!」
俺の声が、辺りに響き渡った。
その場にいた全員が、一斉に俺に視線を注ぐ。
…しまった。
北条がやばいと思ったから、とっさに大声上げちゃったけど…。
このままじゃ、俺がかなりやばい。
男が、俺を見て鼻で笑った。
「フッ、ずいぶんとまぁ小さな番犬を飼っているんですねぇ…」
小さな番犬!?
確かに全国の男子の平均身長よりは少し低いが、小さいとまではいかない(はず)。
俺の怒りゲージは、ふつふつと上昇中だった。
「誰だ、てめぇ」
「口のきき方に気をつけること。俺は、中川 祐也。まぁ、中川財閥の社長の息子ってとこですね」
…主犯は、こいつなのか?
一瞬も目を離さないように、俺はじっと中川を見て、口を開く。
「…俺に勝てないと踏んで、大勢で殴り込みか?」
ぴくり、と中川が僅かに反応する。
「勝てない?…ああ、君か。俺の部下を退けたのは。空雅くん」
………え?
「…何で…俺の名前」


