「「ヒローーーッッ」」
「「ゼンーーーッッ」」
「「ヨウーーーッッ」」
歓声は全く止みそうになかった。てか、さっきまでの4人とは何か違かった。雰囲気というかオーラというか…。まったくの別人になってしまったみたいだった。
用意が整ったのかレイが話しだした。
「こんにちわーStormsです。みんなー…今日も来てくれてありがとう。そんな毎日来てくれるみんなのために愛をこめて歌います。聴いて下さい…【嵐】」
レイのこの言葉に続き、すぐにヒロのギターソロが始まった。
でも、そのギターの音色は“本物”だった。
ベースの僕でもテレビに出ているアマチュアV系バンドなんかより全然上手く、言葉に表せないほど軽快で魅力的だと思ったくらいだから、唯はそれ以上にもっとそう思っただろう。
そのソロにヨウのドラムが絶妙なリズムで載せ合わせた。
そしてもっとも俺が息をのんだのはゼンのベース。…なんでこんなに腹に響くんだろ?僕はなんだかとても屈辱的だった。
前奏からこんなにも迫力満天すぎて目眩がしそうだった。
そしてその伴奏にレイの歌が加えられた。
