でもそんとき気付いてない俺は、でき るだけ格好良く見せるべく、壁に立て 掛けておいたチャリに跨り白雪姫の視 線を背中に感じながら最後まで素敵な スーパーマンのまま家へと帰った。 そして自室の二階までダッシュで駆け 上がるとベッドに飛び込む。 素早く携帯を取り出して白雪姫の名前 を検索すると、さっきまでのテンショ ンは一気に冷めていく。 「俺の、馬鹿…」 そこには、白雪姫の連絡先なんて登録 されてはいなかった。 .