途中で出会った
“友達”と
ぎこちない会話を
交わして私はその
土地に足を踏み入れた

正門を通ると
すぐにある狭いグランド
その奥に
このグランドの
あの部分によくあれだけの
人数が収まるなと
思うほどの人たちが
幾つものグループをつくって
1~7組まである
約36名の名前がふり分けられた
かみの前に
砂糖に群がる蟻のように
たかっていた


すべてのかみに


私は
人が多い所は
好きではない。

そのうち
はがれて行くだろう
と思っていた
人の壁を遠くから眺めていた

『うちみてくるわ~』


私は笑顔で
「いってらっしゃ―い」
と手を適当に振っておいた


勝手に行っとけ


実はそう思ってるわたしは
後々心理テストで
【ダマされるぐらいなら
だましてしまおうという
腹黒タイプ】と診断された


そろそろ
人の壁が段々はがれていき
少し距離を置いた所で
ちがう小学校だったひと
同じ小学校だったひと
色々な人と喋り始めた