「…俺も泊まりたかったなぁ…」


渉は彼女一筋だし、心配はしていないけど。

寝顔とか見れるかもしれない。
お風呂上がりの姿とか、さ。


「あぁー!くそっ!!」


悶々としてきた俺は、ぐしゃぐしゃと頭を掻き乱す。



(…でも、俺が泊まらない方が茜ちゃんは嬉しいんだろうな。)


悲しい考えが頭をよぎって いたたまれなくなった俺は、そのまま静かに目を閉じた。