――茜ちゃんが 俺を相手にしてくれてないのは、痛いほどわかってた。 どうにもできない、年の差。 『高村蛍吾』という人間を、彼女は『1人の男』とは考えていないようだ。 そんな彼女の、 『蛍吾くん、1人暮らしなの?』 という一言。 おそらく、特に意味などなかったのだろう。 けれど、彼女から自分のことを尋ねられるのは初めてだった。 少し舞い上がってしまったのも、些か仕方ないと思う。