「聞こえなかった?…俺は果懍の
兄貴…お前は果懍の何?」


「俺は…あんたが知ってる前園の双子の弟だよ。
今.果懍と付き合ってる。」


「弟…?アイツの弟がなんで果懍と
付き合ってんだよ?
果懍はお前の兄貴と付き合ってる
んじゃないのか?」


「俺が岳…兄貴から果懍を奪ったんだよ。」


果懍の兄貴が笑い出す…。


「お前やるじゃん!!かっこいいよ。(笑)自分の兄貴の彼女奪うなんてスゲェよ!!」


そう言って俺の肩をバシバシ叩いてくる…。


痛てぇんだけど…。


「でも.お前の兄貴はあっさりと
果懍の事.諦めたのかよ?」


「あぁ。…ちゃんと話しもしたし…。」


「へぇ…。本当かな…?」


「もし…嘘だとしても俺は果懍だけは岳にも他の奴にも絶対に渡すつもりはねぇから。」


果懍の兄貴は俺をじっと見たまま
目を逸らさない。


俺も絶対に目を逸らす事は無かった。


始めに視線を逸らしたのは果懍の
兄貴の方だった。


「双子の兄弟でも全然違うんだな。俺.お前の事.気に入った!!(笑)お前.名前は?」


「…陸。」


「陸か…。俺は拓海.宜しくな♪」


「……宜しく…。」