「お前は俺の事.避けてたんじゃないのか…?」


「私…今日も陸君に会いたくて
陸君の学校まで行こうとしたの
でも公園の前で前園君に声を掛け
られて…。」


俺が岳に聞かされた話しは嘘だったのか?


岳の言葉に俺はどれだけ打ちのめされたかわからない。


「俺は…岳からお前が俺に付き纏われて迷惑してるって聞かされてたから…。諦めようと必死だったのに…。」


「そんな…。私は…ずっと
会いたいと思ってた…。」


「そうだったのか…。果懍…本当に俺でいいのか?」


「うん…。陸君じゃなきゃ嫌だ。」


「俺もやっぱお前じゃなきゃダメだ…。必ず俺はお前をどんな事からも守ってやる。だから…ずっと俺の傍に居ろ…。」


果懍の目からは涙が溢れて
何度も頷く。


自然に唇が重なり合い
俺達はキスを繰り返す。


やっと叶った想いに俺は幸せを噛み締めていた。


この時…俺達はこの後.訪れる悲劇なんて予想もしていなかったんだ。


果懍…俺がお前の事を好きにならなければお前は辛い思いをしなくて済んだのかな?


果懍.守ってやれなくてごめん…。