「気持ち悪りぃ……バカ面
下げて笑ってんじゃねぇよ。」


「ハァ…なんで親友の喜び溢れる
顔がわかんないかねぇ…。
今日はなんか嬉しそうな顔してる
なとか…言えねぇのかよ。」


「結局.嬉しい事があったんだろ?
何だよ.早く言えよ!!」


「なんでわかったんだよ!?
どうしよっかな…。
言っちゃおうかな…。(笑)」


本当は言いたくて堪らないくせに…。(笑)


「言いたくないなら別に無理に
言わなくてもいいけど。」


「言う!!言う!!いや.言いたい!!」


誠也が焦ってる。(笑)


「じゃあ.聞いてやるよ。」


「聞いてやるって…まぁいっか。
あのさ…俺.二児のパパに
なっちゃいま〜す♪」


「ハアッ!?マジか…?
良かったな!!おめでとう!!」


「ヘヘッ♪ありがとう。」


佐伯のお腹にまた
新しい命が宿った。


今.誠也には楓花がお腹に
出来た時みたいな迷いは
一切無い。


あの時.佐伯を失うかもし
れないと言う不安の中で
誠也が下した決断…。


誠也にとっては辛いもの
だったに違いない。


そんな心配をよそに楓花は元気な
産声と共に産まれ…佐伯の癌さえ
も吹き飛ばしてくれた。


子供のパワーって
スゲェと思う。