仕事が終わって
誠也が自分の車を
会社の車庫に入れていた。


「俺.今日は飲みたい
気分だから…
車.置いて帰るわ。
帰り送ってくれよな。」


「あぁ。わかった。」


やっぱり誠也の
様子がおかしい…。


思い返せば朝から誠也の
様子がおかしかった事に
気付く…。


いつもは朝から事務所で
うるさい程.話しているのに
今日は俺より先に下に降りて
仕事に取り掛かっていた。


「何.食いたい?」


「………。」


「誠也…お前俺の話し聞いてる?」


「あっ…悪い。何?」


「何が食いてぇの?」


「お前に任せるよ…。」


俺は会社から少し離れた
個室のある創作居酒屋へと
向かった。


前に佐伯が雑誌で見つけて
3人で一度行った事のある
店。


俺は誠也を見て騒がしい店
は避けた方がいいと感じていた。


車の中での誠也は何も
話さずに外の景色を見て
いる。


本当は景色なんて見て
いなかったんだろう。


誠也は車が止まった
事さえ気付かない。


「誠也…着いたぞ。」


「えっ?…ここは…」


「ここだとゆっくり話せるだろ?」


「おぅ…ありがとうな。」


俺はこの後…誠也の苦悩を
知る事になる。