* 唯一無二 * ☆最初で最後の想い☆

星野の兄貴はまた鼻で笑いながら
部屋を出て行く。


「じゃあなんで!?俺を助けたんだよ!!
こんな身体になる位ならあの時に
死んだ方がマシだったよ!!」


俺の叫びに兄貴は
振り返って言った。


「助けた?…お前さ…
何.勘違いしてんだよ?
お前を助けた覚えは無いけど…。

確かにお前がこの病院に運ばれて
来た時には一刻を争う状態で…

俺はすぐに院長に電話してお前を
助けてやって欲しいとオペをお願いした。

でもそれはお前の為なんか
じゃ無い。
陸の為だ…。陸を殺人犯にしたく
なかったからだ。」


そう言って兄貴はまた
見下げるように俺を見て
出て行った。


次の日から俺のリハビリが
始まった。


リハビリ室に入ると
俺と同じような奴らが
たくさん居て…
リハビリに励んでいた。



「松本さん.今日はこれで
終わりにしましょうか?」


「いや.もう少し頑張ってみます!!
先生.僕.早く動けるようになって
息子と一緒にサッカーしたいんですよ。(笑)
退院したら一緒にサッカーしよう
って…約束したんです!!」


「そうなんですか!!(笑)
じゃあ…後もう少し頑張ってみましょうか!!」


「はい!!」