俺の身体中から変な汗が
流れ出す。


叔父さんの眼力が凄い…。


じっと見つめられて俺はどうして
いいか分からない。


それでも俺は目を逸らさず
に居た。


ふと…俺の頭の中に拓海君の
顔が浮かんだ。


拓海君に初めて会った時
拓海君もじっと俺を見てた
っけ…。


「陸.明日から来い。ボーッと
してる暇があるなら1日でも
早く現場に出て仕事を覚えろ。」


「俺なんかを本当に雇って頂けるんですか?」


会ってまだ10分も経って
いない…。


叔父さんは何を基準にして
俺を雇ってくれようとして
いるのかが分からない。


「俺なんかってどう言う意味だ?
俺は少年院に入ってたのにって…
言いてぇのか?」


「…はい。」


「そんな事は関係ねぇ…。
俺はこれからのお前を見て行く。
それで俺の判断が間違ってたと
思った時には辞めて貰うかもしれ
ねぇけど…それはこれからのお前
次第だ。俺なんかって余計な事を
思う前に俺にお前のヤル気を見せ
てみろ!!」


俺のヤル気…。


それなら充分にある。


「はい!!宜しくお願いします。」


「陸.良かったな。」


俺が頷くと誠也が嬉しそう
に笑っていた。