少年院での生活が明日で
終わる。


岳を傷付けた日から1年。


俺も少年院の中で19才に
なっていた。


やっと…この生活から
解放される。


俺の希望通りここを出た後
俺は家に帰らず車で1時間程
走った場所にある婆ちゃん家
で住む事が決まっている。


俺は小さい頃から婆ちゃんが
大好きだった。


いつもケンカばかりして
お袋に怒られていた俺を

婆ちゃんはいつも庇って
くれた。


「男の子なんだから強くなきゃ
いけないんだよ。
その代わり絶対に弱い者イジメ
だけはするな。
それから…いつか好きな女の子
が出来たらお前が自分の体張って
でも守ってやれ。」


それが婆ちゃんの口癖だった。


婆ちゃんは5年前に爺ちゃ
んが癌で亡くなってからは
1人で暮らしている。


今回.俺と一緒に住める事を
喜んでいたとお袋から聞いた。


明日から始まる新たな生活…。


喜びと不安の中で俺は少年院
での最後の夜を過ごす。


消灯時間になって布団の中に
入ると今日も果懍の笑った顔が
俺の目に浮かぶ。


この1年果懍の事を考えない日は
1度も無かった。


いつも俺の目に浮かぶ果懍は
笑っているんだ。