俺達はいつものファミレスに向かう。


飯を食ってる間も俺と誠也は窓
から見える駐車場に入って来る
車や店に入って来る男の手を見ていた。


身に付いてしまったお互いの行動に笑い合う。


「陸…絶対に見つけ出そうぜ。」


「あぁ。俺.絶対に諦めねぇ…。」


素早く飯を済ませ再び駅に向かう。


週末のせいか.さっきよりまた
人が増えていた。


駅のロータリーにはたくさんの
車がエンジンをかけたまま停まっている。


俺達が捜している白のワゴンが
一台エンジンをかけたまま停まっていた。


「獲物.発見…。」


誠也が近くに寄って中を覗くと
人は乗っていない。


この車の持ち主は必ず近くに
居るはずだ。


近くに居た男達を見て歩く。


そんな俺達の行動が気に障った
のか髪を金髪に染めた男が向かって来る。


「テメェら!!何ジロジロ見てんだよ!!」


「悪い。人捜してんだよ。」


俺が言うとその男は余計に怒り出した。


「謝って済むなら警察はいらねんだよ!!」


邪魔くせぇ…。


「あっ。陸君に誠也君じゃないっすか!!久しぶりっす!!」


金髪男の後ろから懐かしい顔が
現れた。


「将汰…?」