辺りは暗くなってくると人の通り
も一層激しくなってきた。


勤め帰りのサラリーマンやOLに
混じって俺達と同じような年代の
男と女が引き寄せられるように
西口駅前に集まって来る。


今からだと誠也が張って居た東口は人の行き来が少なくなり断然.西口の方が多くなる。


それを読んで誠也が戻って来た。


「今からだと西口だろ…。」


「あぁ。」


男達が駅前に座り込んで奇声を
発してバカ騒ぎしたり…女は女
で男達に声を掛けられるのを待っている。


俺達は男達の手に視線を移す。


今までに十字架のネックをして
いる奴は居ても指輪は居ない。


「なんだよ!?何か俺らに用?」


「別に…悪かったな。」


俺達は同じような会話を何度も
繰り返す。


中にはそれだけでは済まず喧嘩を
売ってくる奴も居た。


俺と誠也も見付からない苛立ちも
あってか調子に乗ってる奴らに対
しては.その場で片付けた。


「こっちは人捜してんだよ!!
無駄な時間を取らすんじゃねぇ!!」


誠也以上に苛立ってる俺に誠也が言った。


「陸.明日は学校も休みだし今日は
朝まで頑張って捜そうぜ!!
久しぶりのオールだ。(笑)」