「何があっても、雪のことは、俺が守るよ」

誓うように、中沢さんが言った。

「だから…雪が好きだ」

あたしも、中沢さんが好きだよ。

あたしの思い、全部受け取ってくれたから。

何があっても、あたし、中沢さんのそばにいるから。

中沢さんを、愛して行くから。

掟やぶりの恋でも、あたし、そばにいるから。

中沢さんがあたしを見た。

「あたしも…中沢さんが好…」

全部言う前に、中沢さんがあたしの唇をふさいだ。

乱暴にふさいだはずなのに、あたしにとっては、優しいキスだった。

今までしたことがないくらいの、優しいキス。

あたしは中沢さんの唇の感触を覚えるように、目を閉じた。

優しいキスを、唇に刻み込んだ。

中沢さんが好きだから。

好きだから、あたしはそばにいるよ。

あなたのそばにいるから。

あなたも、あたしのそばにいてね。