玄関で卓と何か話して戻って来た陵弥と目が合った。


………………。
……………。



自然に陵弥の唇に目が行って。



さっきまでこの唇とキスしてたんだって思って。



…恥ずかしくなった。





「私も…帰る」




陵弥はそう言って立ち上がった私に、ソッと顔を近付けて唇を塞ぐ。





私は陵弥のキスを受け入れる様に目を閉じた。





「…んっ……っ…」




何度も角度を変え繰り返されるキス。





トンと背中が壁に着くと、頭を押さえられ唇を割って入ってくる陵弥の舌。




背こうとしてもすぐに追い付かれ陵弥の舌に捕まる。


激しく深く繰り返されるキスに、頭がボーとして身体の力が抜け立っていられない。






…こんなキス知らない…
甘いのに激しくて。



キスだけで意識が飛びそう…





床に崩れ落ちそうな私の腰を陵弥の手が支える。




「…ん……んっ…」





それでも唇は離されず、僅かな隙間から吐息が漏れる。




夢中で私は陵弥の上着の胸元を掴んだ。