「部活サボったのなんて、初めてだしな‥」
そう言って
ベットに身を沈める。
天井をボーッと見つめてる間。
頭に流れるのは
沙耶との思い出。
思い出したくなんかないのに
走馬灯のように
俺の頭の中を駆け巡る。
初めて手を繋いだこと。
一緒に遊んだこと。
一度擦れ違って別れを決意したこと。
泣きながら好きなのって言ってきたこと。
初めて沙耶の唇に触れたこと。
忘れれるわけがない。
あんなに好きだった女だ。
だけど
今はこんなにも憎い。
好きは消えねえけど
確実に前よりかは薄れた。
沙耶はそんな女じゃねぇって
信じてたのに。
ずっと一緒だって思ってたのは
俺だけだったんだな。
自分に惚れ込んでる俺を見て
嘲笑ってたのかよ?
もう、いい。
疲れた。
女なんて
要らねえ。

