「…どういうことか説明してもらおうか」

「説明させていただくんで胸倉掴むの辞めてください、奏さん」

あたしより頭一つ程高い佑の胸倉から手を離した。
村人に用意された二人で一つのベッドに腰かける。

「じゃあまず、なんでお前と一緒に寝んなアカンねん」

「部屋はあるけどベッドないって八重さん言ってたでしょ?」

癖で地元大阪の方言が出る。
対する佑は標準語なのでどっちが女か解らない。

「やけど…!」

「そんな俺のこと嫌か?」

演技がかかった声と表情であたしと目を合わす。

「調子のんな
あと二年前の事件の詳細おしえて」

美形だ美形だと騒がれている佑の顔だが、二年近くパートナーとして一緒に行動してたら見慣れてしまった。


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