指切りげんまん

「水守のお兄さんだそうだ。
お前が井戸に引きずられた時に腕ぶったぎってくれたのもこの人」

「あ、ありがとうございます」

佑の説明で頭を下げる。
そういえば落ちる前に雄叫びを聞いた気がした。

「とりあえず、こんな所で話すのもあれなんで…
汚い所ですが上がって行ってください」

七瀬の横で笑う水守さんは笑うと少し幼く見えた。

「ではお言葉に甘えて…お邪魔します」

ぱたぱたと玄関口でもう一度泥を払う。
大人数で入るには少し手狭なその家は、汚いというより物凄く質素に見える。

いや、楼蘭荘が豪華すぎるのか。


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