そう言い残して、車は去った。 「嗄和実ちゃ~ん!!」 その声に振り向いた。 里可。 あたしは自分と、好みが合わなかったり、向こうから話しかけてこなかったら、あまり関わらないタイプ。 その、里可って子は、何かと、"お嬢様"って感じで、普段はあんまり、話さない。 その里可が、話しかけてきてびっくりした。 「何…?」 「今日…1人でしょ…?」 「……何が…?」 「捺実ちゃん、お母さんがなくなってさ…」 「だから…何?別に1人じゃないし。」