「正解。」



その声のした方を見れば、アオちゃんが居た。

あ、アオちゃんっていうのは、生徒会長さんの事ね。

それにしても、いつ入って来たの?
扉の音が聞こえなかった。
アオちゃんは後ろ手でカシャンッと扉に鍵を掛けて、ボクに視線を送る。
さっき話した時とは違う、冷たい笑みでしゃがんでいるボクを見下ろした。
口は笑っていても、目は笑っていない。
ボクの体は何かに捕らえられているかの様に、何故か恐怖で動けない。

それを見て一層笑みを深めたアオちゃんは、
一歩、また一歩とボクに近寄って来て‥‥。

「‥‥あ、あの‥」

口までも思い通りにならない恐怖が、いつの間にかボクを侵していた。



「見つけてしまったものは、‥‥仕方ないよね。」


  
昨日とは、さっきの入学式とは、‥‥全く別人。



「タダで帰れるとは‥‥思わない事だね」



声が部屋に、小さく不気味に木霊した―――‥‥





ボクは、どうなってしまうの‥‥?