でも、今は‥‥‥、



「はははっ、ナンッニモ答えられないってコトは図星かぁ〜?」

凄く嬉しそうな笑みをして、この言葉。
黝、本当にお前は人の不幸を喜ぶタイプだね。
そんな奴にスミレは渡せないよ?

「なぁ、知ってる?契約の仕方」

はぁ、また何か言い出した。
と呆れていた僕の後ろから、先輩達が声を上げた。

「‥まさか‥っ!!」
「テメェ契約する気か!?」

『契約する』って‥‥

「そ、口付けすれば、心が無くても契約完了。お前らなら知ってるよな」
「えぇ!?ちょ、いやイヤ嫌‥ッ!!何でセンパイなんかとちゅーしないといけないわけぇ!?」

スミレは自体を以外と早く見抜いて、黝に敵意を剥き出しにした。

け、“契約”ってそんな簡単な事だったの‥‥っ!?
もっと難しいものかと思っていた。

‥‥例えば‥ぎ、儀式とか‥‥?

僕が呆然とそんな事を思っている間にも、スミレに魔の手は容赦なく忍び寄っていた。



僕の目の前で、身動きの取れないスミレの唇を





黝が無理矢理奪おうとしていた‥‥――――。