って、ハ‥ッ!!



見惚れてしまった!!



ボクは、大丈夫です‥ッ!!と慌てて返事を返して立ち上がった。
うぅ、顔がちょっと熱い‥かも。
そんなボクの顔をまじまじと見て、その人は一つ笑みを零した。
そしてポケットをゴソゴソと探り、ポケット中から出された手の中にはキズテープが1つ。
ハンカチも反対のポケットから取り出し、近くにあった水道で濡らした。
そしてその人は濡らしたハンカチでボクの頬の擦り傷を拭いた。

「‥イッ!!」

水が以外と傷に染みて、痛かった。
思わず声を上げてしまったらその人は、ゴメン‥痛かった?と言いながら、まるで壊れ物を扱うかの様にボクの頬をそっとなぞった。
そして仕上げにペタッとばんそこうを僕の頬に張ると、小さく笑いながら言った。

「はい、ダンス凄かったよ。‥でも、気をつけなよ?」
「あ、ありがとう‥」

その人はそう言うと、ボクに背を向けて去って行った。
その後姿をポカ〜ンとして見るだけのボクの頭に、ある事が過ぎった。
‥ん?あれ?そういえばあの人が着ていた服って‥‥

「あぁ――――――――――ッ!!」

ボクは思わず大声を上げた。
あれって、ボクが通う高校の制服だよね‥‥!
って事は、高校の生徒だよね!!
あ、でも‥‥卒業生かも‥‥。
で、でもでも、卒業生じゃないよね!
‥‥多分。
だって明日入学式なんだし、ね。


ボクはその時、
その人にまた会えるって気がした。

黒く染まり始めた空の下、家路に付く。
金平糖のような星が一つ、また一つと空に散りばめられていった。



まるで、その人とボクが会える確立の様に・・・・。