中曽根工業高校

「つーか、あいつまた保健室いってんの?合コンのときは何かテンション低かったし、大丈夫なの?」


直人を心配する中村に、聖也はウインクして見せた。

「水澤くん…この間、合コン、行ったの?」

「あー行ったよ」

直人は性教育の本を読みながら答えた。

「そう…どうだった?」

傷つくのがわかっても聞いてしまう。

「あんまだったけど。タイプの子がいなかった」

「タイプ?」

「年上の人」

そう言って伊澄をじっと見つめた。

しゃくだけど、ドキドキしてしまう。

「とし、うえ…?」

「そう、年上」

「いくつ…くらい?」

直人は椅子から立ち上がり、伊澄に近づいていった。

「しりたい?」

「え…………?」

「40くらい」

思わずガクッときた。

最近の直人はいつもこんな調子だ。

思わせぶりなこと言ったと思ったら………かわされる。

「そ、そういえば……藤村先生、来週退院だって」

「マジかよ!!」

直人はうぇ~と舌をだした。

「嫌いなの?」

「嫌いじゃないけど……………」


「?」