中曽根工業高校

「うぜ……」

「つーかヒノケンの彼女て、合コンで知り合ったんだよな?どんな感じだったの??」

合コンに参加していない聖也は、状況を把握していなかった。

「なんか、合コンで彼氏とはワリカンかオゴリかみたいな話になって……」


『俺は、絶対ワリカン!何が何でも!!』

『ヒノケンはそこ譲らないよな(笑)』

その場にいた全員が苦笑いだが……

『素敵!!』

『え?リエちゃん?』

『リエ、男だからとか女だからこーしなきゃ…てゆーの嫌いなの!!女は奢ってやれば機嫌がとれるとか、そーゆー考えの人大嫌い!!』

『お♪理解あるねー』

「……で、意気投合して、付き合いだしたって。結局、くっついたのあいつらだけ」

「ねー、中村」

後ろから声をかけてきたのは土屋だった。

「直人知らん?次、数学当たるんだけど」

土屋は数学の教科書手に、途方にくれていた。

「彼女に教えてもらえよ。頭いんだろ」

「さっき、聞いたけど…あいつの解説、レベル高くてわかんねーんだよ」

「直人なら、保健室だよ。数学なら、俺が教えるから」

聖也は、土屋の教科書を開いた。