中曽根工業高校

「いつになってもいいから、絶対自分で来い」

そう言う西田の目は真剣だった。

「………わかった。じゃ、行くわ」

三人はきびすを返した。

「合コン、いい奴呼べよ」

「お前の好きなオネェ系を呼ぶように頼んどくよ!(来るって保証はないけど)」

「「お疲れ様でした」」

「転んでケガすんなよ」

池田と林は西田に一礼し、三人は再び走り出した。


「あれ……どうゆうことですかね?」

「んー……意地悪ともとれるし……わからん」


ヒノケンは西田の真意がよくわからないままバスに乗り込み、ちぃの家の最寄り駅へ向かった。


「家の前まで行くんスか?」

「いや、駅で待ってるようにメール送った」

バスは20分ほどで駅前に着いた。


「あの子じゃないスか?」

改札前には、ちぃらしき女の子の姿があった。

「たぶん、そう」

改札前に走って近づいた。


ちぃだ。


「ヒノケン、と…」

てっきりヒノケン一人でくると思い込んでいたらしいちぃは、林と池田を見て少し驚いていた。

「久しぶりだな。見送り行くっつったら、こいつらも行くって着いてきた」

ヒノケンは親指で二人をさした。