「だ…、大丈夫だから…、ハァハァ。俺…が、全部…、悪…いん…だ。だから…、ハァハァ。うぅっ」

血!?

「大丈夫じゃないがっ!どうしてこんな…」

「あいつの…せい…、じゃ…ない、ハァハァ。傷口が…、開…いた…、だけ、ハァハァ」

ベトッ

ポタポタ…

「待ってて!」

ダダダッ

あたしは我武者羅に走っては家を探した。

ガンガンガンッ

「…はいはいはい。どちらさま?」

出てきたのは、少しポッチャリしたお祖母さんだった。

「友達が大変なんです。電話を貸してくださいっ」

おばさんは目を点にして、「どうぞ」と電話を手渡した。

あたしは急いで救急車を呼ぶと、お祖母さんにお礼をし、奏太たちの元に走った。