教室には、既に東がいた。

「おっせー。イチャイチャしとったん?」

は?意味不明なんですけど。

…ちょっと意地悪しちゃお。

「まあね」

「ふーん、俺も」

ガンッ

「あっそ」

東が勢いよく机を叩いた。

かなり嫉妬している。

「嘘だよ」

「なっ、こいつぅ」

ドンッ

「うわっ」

グイッ

「お前さ、うわっ、じゃなくて、キャッ、とか言えねぇの?」

「無理無理」

スッ

東の手が、あたしの首筋に移った。

「今気付いたんだけど、お前の瞳、茶色?」

「KYっ」

「ケーワイ?ケンタッキーの略か」

…は?

「あ、東っ、JO(時代遅れ)」

「なっ」

あたしたちは、お腹が痛くなるまで笑っていた。