「おっせーよ。足速いくせに体力ないなぁ」

「お前に関係ないが!」

体力がない私は、足が速くても、意味がなかった。

「なぁ」

「ハァハァハァハァ、な、なにぃ」

息切れしながら、あたしは必死に対応する。

「愛心さぁ、天使って信じる?」

て、天使?

「な、何で急に?意味わからんが」

「知らんの?この道、天使が通る事で有名だが」

えっ!?そうなの…?

地元の事なのに、知らんかった。

「はは、嘘に決まっとるが」

な、なんだとぉ!?

「あー、あったまきた。めっちゃムカつく」

「す、すんません」

引っ掛かるあたしもあたしだけど。