―――何だ?
このバカでかい建築物は。
俺、本気でここに住むわけ?

でかい空間、
キラキラ輝くシャンデリア。
部屋の全てが金持ち使用だし。
無駄だろ……。


「あ、秋ー、ここがお前の部屋だそうだ。」


親父が扉を開いた部屋は、テレビからベッドなどの生活用品がすでに設置されていた。
でも、スペースはまだある。でかいって…。


「社長がお前のために取り寄せた家具だそうだ。」

「へぇー、いいな、この部屋。」


部屋は木製家具と観葉植物でモダンな感じで統一されていて、落ち着けそうだ。


「美優の部屋も?」

「美優の部屋は濃いピンクだそうだよ。」

「濃い?」

「美優がそう言ったんだ。」

「そ。」


美優の奴、濃いピンクってどんなんだよ。
少し戸惑いながらも部屋を見てまわる。
……何で、トイレやら風呂が部屋にあるんだ?
ホテルみたいだな。
そんな事を思っていると、母さんが目をキラキラさせて入ってきた。