セレブの同居人



秋の性格について、正直な話少し驚いた。
だけど私も猫を被るときだってあるし、それが駄目だとは思っていない。

言いふらす気も、父さんに告げ口する気も更々無いけれど、しばらくは秋をからかう理由に出来そうだ。

無意識ににんまりと口角があがりそうになったの戻した。




ベッドの上でゴロゴロしていると、ノックの音の後にお兄ちゃんが入ってきた。

入って良いなんて言ってないのに、と心の中で毒づいた。



「俺、今からちょっと出るから。あー…ゆりなも連れてく。」

「デート?」

「そんなとこ。」

「へぇ。」



仲良いよね、本当に。

扉の所に突っ立ったままのお兄ちゃんを上から下まで見る。
畏まった服装では無いから、どこか遊びに行くんだ。



「父さんと母さんは、今夜の夜ご飯には戻れそうに無いって。」

「そうなの。」

「で、秋の弟の美優ちゃんは撮影が長引いて、夜ご飯を一緒に食べられないって。」

「そう。お兄ちゃんはご飯一緒に食べるでしょう?」



そう尋ねると、お兄ちゃんはキョトンして、首を傾げた。



「友達がゆりな紹介しろってしつこいから、今日はそいつらと飲む。帰るかどうかは未定だ。」




思わず顔をしかめてしまう。

だって、つまりは私と秋だけで夜ご飯を食べないといけないって事でしょう?

いくら何でも二人だけの食卓なんて寂しすぎるし、心許ない。