陽菜は、俺の反論を気にする様子もなく、真っ直ぐ鬼瓦へ向かっていった。
 鬼瓦の顔が少し焦りの色を浮かべた。

 どんどん近付いていく。

 俺の鼓動の音は大きくなって、胸が高鳴っているのを感じた。