アスファルトに咲け!




いや、違っ…付き合ってるわけじゃなくて。そっちじゃなくて。


あたしの正体がバレている!さっきまで全く男装のことには触れて来なかったくせに!泳がされてた?泳がされてたの!?




「猿岡ァァア!!アンタ土下座しなさいよ!騙してごめんなさいって土下座しなさいよ!」

「ちょっ、顔恐ェよ!解ったってちょっと待てって…!」

「……なんか、バレてるわけじゃないっぽいけど」

「「え…?」」




焦りに焦ったあたしは猿岡に詰め寄るもミケの声に再び女の子達に目を向ける。すると向こうも4人で何やら言い合っている様子。




「ダメじゃんユミ!男子達引いてるって!」

「まぁまぁ、仕方ないじゃん。ユミってヘタレ攻×強気受に弱いから」




ヘタレ攻×強気受



大神くんとあたしのことだって瞬時に悟るあたしもどうかと思うけど…えっ?そういう位置付け?


っていうか…




そ う い う 人 達 ?




「…ヘタレ…」

「いや、言われ慣れない言葉で新鮮だろうけど喜ばないでよ大神くん」



確かに不良のイメージとはかけ離れた言葉ではあるけど喜ぶところじゃないと思うよ。