「…大神 聖夜だ。よ、よろしく」
隣であたし達のやり取りを心配そうに見ていた大神くんもホッとしたようにして自分の名前を名乗る。ホントにこういう場に慣れてないのに気ィ遣わせてばっかでゴメンナサイ。
不良として名が知れ渡っている大神くん。自分の名前を名乗るのに抵抗はあったみたいだけど女の子達は特に気にしてる様子は無く安堵したように息を吐いた。
“良かったね”とポンと背中を叩いてやると大神くんが照れくさそうにはにかんだ。
あ~…すっごい癒される…!
「なんかぁ、リオくんと聖夜くんって仲良いよね~」
あたし達の様子を見ていた女の子の1人、確かユミちゃんって子がニッコリと笑ってこっちを見てる。
「そ、そっかな?あはは…」
いつ男装がバレるかとハラハラなあたしはどうしてもぎこちない笑顔しか出来ない。
そんなことには気にも止めず終始笑顔の彼女の口から出たとんでもない言葉にあたし達4人は固まってしまった。
「もしかして2人って付き合ってんの?」
バ レ て い る 。
