アスファルトに咲け!




「んだよー…じゃあお前ら2人共ダメなわけ?」



つまらなそうに唇を尖らせムスッとしながら唸る猿岡。諦めたのか溜め息を吐くとチラッとあたしに目を向ける。




「なによ?」

「いや~…仕方ねぇから2人で行くか梨世」

「「「…は?」」」




理解に苦しむ猿岡の言葉にあたし達3人の声がハモる。



「ん?どした?」




あたし達の反応に不思議そうに首を傾げる猿岡。絶対あたし達の反応の方が正しいのに本気で“どうしたのお前ら”って顔してるのが腹立つ。



だって女子は4人。
だったら男子も4人必要なはず。


ミケと大神くんが参加したとしても1人足りないというのに、この2人が参加しない今の状況で只でさえ多い女子を更に増やすなんて…



「アホだわ…アホ過ぎる」

「猿岡、数足りないのは男なんじゃないのか?」



頭を抱えるあたしの代わりに大神くんが訊ねてくれた。ナイス代弁者。




「だから~…男として参加してくれりゃ合コンとしてギリギリ成り立つかなーって」

「「「………」」」



猿岡の安易な考えにあたし達は呆れ果てた。



呆れ果てた…はず、なんだけど…。