「なんだよ大神~…お前目付き悪いけど顔良いんだから参加しろよ」
「ちょっと猿岡!無理言ってんじゃないわよ!大神くんは女子の手すら握れないくらいシャイなんだからね!」
「ばっ…!小町、テメー何大声で人の恥ベラベラ喋ってんだ!」
せっかく庇ったのに何故か大神くんから非難の声が。
すると、あたし達が3人で揉めているのをぼんやりと眺めていたミケが呆れたように小さく溜め息を吐くと猿岡に視線を向けた。
「修太、解ってると思うけど俺も行かないから」
「えー?ミケもかよ?理由言えよ!」
「女に興味無いから」
女顔のミケから“女に興味が無い”なんて言葉が出ると不躾な妄想を働かせてしまいそ…
「不 愉 快 だ」
「ミケってエスパー?」
なんでだろう。目力のせいかな?
ミケに睨まれると、チワワに睨まれてるはずなのにドーベルマンに睨まれた気分になるんです。
大神くんに睨まれるより怖いです。今まで大神くんが被って来た被害の3分の2くらいアンタが負担してもおかしくないとあたしは思います。
本人には言えないけど。
