コイツらに対するあたしの受け答えはかなり可愛くないものだったはずだ。なのに、そんなあたしに対してなんでこんなに優しい言葉をかけてくれるんだろう。
「なっ、ミケ！」
「え？何？」
台 無 し 。
「ちょっと！そこは聞いときなさいよ！うっかり感動しかけたじゃない！」
「うっせーな、心配ねェっつってんだろ」
「聞いてなかったくせに！」
あたしにしんみりムードは似合わないってことだろうか。
でも、お陰で不安だった気持ちが吹っ飛んだ。なんとかやっていけるかも知れない。
「今ならアスファルトにだって咲けるかも」
「ご希望通り埋めてやるよ」
「希望してないし」
ミケにはちゃんと人の話を聞くことをオススメしようと思います。
「まぁまぁ。とりあえずそうと決まれば今度家遊び行くから」
「どう決まったわけ？」
油断大敵とはよく言ったものです。やっぱり猿岡は遊びに来る気満々でした。
