きっとちょっぴりドジだけどハートは熱いんだぞ的な昭和の匂いが仄かに香る女の先生に違いない。
別に願望とかじゃないから。これ以上男を増やしてくれるな、とかそんなんじゃないから。
そんなことを考えていると教室の扉が開いた。今まで生徒の話し声で煩いくらいだった室内は、立っていた生徒達が自分の席に戻ろうとする足音や椅子を引く音でまた違った煩さを感じたけど、んなことはまぁどうでもいい。
教室に入って来たのはまだ20代後半くらいの若い男の先生だった。
顔立ちはカッコイイけど切れ長の目はなんとなく眠たげ。短髪の黒髪も無造作ヘアーと取れなくもないけどどちらかと言えば寝癖に近い。
着てるスーツは皺はないけど釦は締めずにネクタイも緩めていてだらしがない。
まさか、この人が担任?
