こっちは本当の意味でアグレッシブです。好戦的です。普段穏和なあたしですが闘争心が掻き立てられて仕方がないです。
静紀くんって呼んでやろう。絶対嫌がるはずだから。
「それにしてもさァ、もう15分経ったよな?担任何やってんだ?」
猿岡が壁に掛けられた時計を見上げながら呟く。
「担任どんな奴だろ。やっぱり女がいいよなー?ミケ?」
「いちいち俺に振るな」
そう。入学式も終わったというのにあたし達はまだ担任に会っていない。
普通なら体育館には担任が並ばせて連れて行くはず。あたしもそうだと思ってたんだけど、式が始まる数分前に年配の男の先生が慌てて教室に入って来てこう言った。
担任は遅れてくる。
あたしでさえ間に合ったのにまさかの遅刻。
