四月
佐倉高校入学式―――

「あ!私 葉月と同じクラスだよ!」
「ほんとだ!でも…晴香と麻衣とは違うクラスだね…」
「大丈夫だよ!隣の隣だから!」
「休み時間いつでも合えるって~!」

私、小西 桃(コニシ モモ)は高校に入学した
一般どこにでもいる普通の女の子
今日から女子高生
正門に満開に咲いている桜が私たちをピンク色に染める
これからの生活をもピンク色に染めるかのように…

「ほ~っら!桃!?何ぼ~っとしてんの!行くよ~」

「あ!はぁ~い!!」

この子は杉村 葉月(スギムラ ハヅキ)私の親友
残念なことにあと2人の友達、石井 晴香(イシイ ハツカ)と笹木 麻衣(ササキ マイ)とはクラスが別れてしまった

「はぁ~ 桃色の恋、出来ないかな~ 桃だけに!」

「は? 何馬鹿なこと言ってるんだか 桃は!」

「だって… 恋がしたいんだもん…」

そして窓から見える桜に目を移した

昔は恋なんて、興味はなかった
付き合いたいとか思ったことなんてなかった
だけど周りの皆が付き合い始めてから、いいな とか 私も彼氏が欲しいな とか考えるようになっていた
でも私達はエスカレーター式でずっと小学校から同じメンバー
でも!高校はちがう!
隣の中学校と高校になると共学になる
だから私は新しい出会いがあるって期待してる

そんな希望を持ちながら私は教室に入った




そしてアナタと私は出会ったよね
この出会いはよかったのかな?
出会わないほうがよかったのかな?
でもね ずっと前にもアナタに私は何回も出会ってたんだよ
ねぇ アナタは覚えてますか


アナタはこの出会いを後悔していますか?―――――