バタンッ



ドアを閉めて カギも閉めた


中は真っ暗だった

でも 電気はつけたくない




今は つけない……




今日のお兄



お兄じゃなかった




「うっ…ふぇ…」




涙は 止まることはなかった


次から次へと 私の目から

涙が零れていく





私にとってお兄は


ただのお兄ちゃんだ




でも 今日のお兄は



お兄ちゃんではなく





一人の男の人だった





そして 初めて



男の人の怖さを知った