香月はそれに対して

『お前が好きやから』

と、ふさぎ込みながら答えた。

あの言葉を信じられたら、きっと今はない。

信じられなかったからあたしは今ここにいる。

時刻は午前十時三十分。

この日、この瞬間から、あたしはたった一人の道を行く事になった。